「紙のチカラ、活字のパワー。」
WEBを中心とした情報通信が主体となった今、いわゆる印刷物と呼ばれるものは世の中から消えていくのでしょうか?
しかし、20年経過した今でも、印刷物は愛され続けています。
印刷物の代表的な存在である書籍、さらには、雑誌、ポスター、パンフレット、名刺など多種多様です。
その手に残る優しい紙のぬくもり、紙面の文字でこそ伝わり心に突き刺さる偉人の言葉や商品コピーの数々。
お客様の思いを印刷物というカタチで感動と喜びに変換します。
私たちは、その責任を胸に今日も真剣に印刷物に向き合います。
印刷部

山出 斉 印刷部 部長/平成5年度入社
人に伝わる印刷物は、人の手から生まれる。
製版部が作成した「刷版」を使って印刷を行うのが私たちの仕事です。見本通りの色が再現できるようインクの割合を微調整し、ずっしりと重い紙を印刷機にセット。実際に印刷が始まれば、必ず途中で抜き取りチェックを行い、色ムラや白抜けがないか確認します。デジタルで制御する部分も少なくありませんが、最終的には人の目と手で印刷の品質を維持しています。
印刷業界を選んだのは、世の中にたくさんある印刷物はどうやってできるのだろうという疑問や興味があったからです。就職活動を始めるまで前田印刷のことは知らなかったのですが、会社を訪れた際に雑誌『CLUB』(現『Clubism』)を貰い、「書店に並んでいる本を印刷している会社なのか」と感心したことを覚えています。当時新築されたばかりで、最新設備が揃った工場で働けるところにも惹かれました。
入社して10数年は「補佐」の立場で先輩を手伝ってさまざまな印刷機のオペレーションを経験しました。機械によって操作方法やクセは全然違います。30歳頃からは機械の責任者である「機長」を任されるようになりました。現在は両面印刷を行う主力機の「菊全判8色機」を担当しています。微妙な色調や用紙の変化を両面同時にチェックするには非常に気を使います。印刷の仕上がりは室温や湿度などさまざまな条件に左右されます。工場は空調管理されていますが、それでも紙やインクといった繊細な材料を使いますから人の経験と技術がいらないわけがありません。技術的に難しい案件もあり、そういうときにこそ腕が鳴ります。
一般の方は、印刷機というとコピー機のように放っておいてもスムーズに稼働すると思うかもしれませんが、実際は人が手をかけなければ安定した品質を保つことは難しいのです。トラブルが発生したときにいかに素早く的確に対処できるかも腕の見せどころですね。
印刷物のクオリティに対する要求は年々高まっていますが、そんな中でこそ印刷技術で地域No.1を目指します!また社内に蓄積された技術やノウハウを継承し、若手を育てていくことも、私たちの世代の役割だと思っています。
